叱るのではなく指導しよう | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

昨日のうちに記事をあげようと思っていたのですが、うまくまとまらずに日付が変わってしまいました。

さて、昨日、「その『怒らない子育て』が子供のためでありますように。」という記事を読みました。

私もできるだけ『怒らない子育て』を実践しています。ただ、自分の考えるそれは『怒らない』けれど、『叱る』のです。叱ります。『怒らない』というのは、自分(親)の感情にまかせて理不尽に怒鳴ったり叩いたりしないということ。子供が何をしても放置したり見て見ぬふりをしていいということではないと思っています。

でも、怒らない怒らないと言ったってそればかりではどうにもならないこともあります。たまには感情的になったって、なんだっていいからなりふり構わず子供を守ることも必要だし、それをしてあげられるのは親だけだと思うのです。

怒らずに叱るのは良いと思います。

辞書によると「叱る=目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる。」、「とがめる=過ちや罪・欠点などを取り上げて責める。非難する。」、「責める=過失・怠慢・違約などを取り上げて非難する。とがめる。なじる。」ということだそうです。

感情をぶつけるだけの「怒る」に比べればマシですが、それでもまだ感情が乗っかっているような意味合いになりますね。

犬と人の生命に関わるようなことをやらかした場合には、叱るのもやむを得ないですが、基本的には「叱る必要はない」と先日書きました。

感情が乗ってしまうのは、人間である以上、仕方がないことでしょう。

自分が望んでいない行動を取られたり、何度も言い聞かせても繰り返されたり、予想外の行動を取ったりされると、やはりどうしても嫌な感情がわき上がってしまうものです。

それに、叱るのが短時間であれば感情も乗らないと思いますが、少し長く「強く」とがめているうちに、徐々にヒートアップして、結果「怒る」だけになってしまい、最悪は暴力に訴えることになる可能性もあるわけです。(最悪のケースまで行くことはまずないと思いますが)

なので、「叱る」のではなく、「無言で阻止する」ことをオススメしています。

何も言わずに、行動を阻止するだけであれば、例え“心の中では怒っていても、それを相手にぶつけるわけではない”ので、ヒートアップもしにくいはずです。

ただし、理想としては、心を落ち着けた状態で「叱る」ことができるのが良く、「阻止する」のも落ち着いた状態でできるのが良いでしょう。

なお、阻止する際には、基本的に、ワンちゃんとワンちゃんが注目している刺激(人、犬、物、音など)の間に割って入り、視線を遮ったり、ワンちゃんがあきらめるまで押し戻していきます。

“基本的に”であって、ワンちゃんが攻撃的になり、噛みつこうとしている場合などには、立ちふさがると噛まれる危険がありますから、そういった場合は、さっさと刺激から遠ざかるようにしましょう。

また、リードを引っ張って阻止するのは、飛び出しを阻止するためには良いですが、ずっと引っ張っていると、むしろワンちゃんをより興奮させる結果になることが多いのでオススメしません。

ワンちゃんの問題行動の程度にもよりますが、毎回阻止されることが続いていくと、これまでは興奮してどうしようもなかったのが、阻止されただけで興奮の高まりが押さえられるようになる場合もあります。

いずれにしても、すぐに効果が現れるものではありませんので、ワンちゃん自身が「どうやら飼い主さんはこの行動を取って欲しくないらしい」と気付くまで、ひたすら繰り返していくことです。

そういう意味では、「叱る」というよりも、「指導する」と言った方が適切かもしれません。

自分とワンちゃんとを冷静に、客観的に眺められるくらいに落ち着いていないと、適切な指導をすることは難しいでしょう。

とはいえ、日常的に「指導する」姿勢でいるのも難しいので、「叱る」のではなく「無言で阻止する」ことを心がけるくらいで良いのではないかと思います。

しかし、阻止すると言っても、ワンちゃんの性格や問題行動の内容により、阻止のやり方も変えていく必要はあるので、なかなかうまくいかない場合もあるかと思います。

また、阻止するだけではなかなか行動が止まらないことも多いので、それと同時に、ワンちゃんの内面(感情や思考)を変えていったり、「NRM」(No Reward Mark=ご褒美がもらえない合図)を教えて、言葉で行動を阻止する練習も行うなどすることで、問題行動を改善していく必要もあります。

胴長屋犬健では、そのようなお困りの飼い主さんをサポートしておりますので、気軽にご相談くださいね!