しつけと訓練とトレーニングの違い③ | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

今日は、「トレーニング」についてです。

「しつけ」とは「ルールを作り、教え、身につけさせる」ことであり、「訓練」とは「指示に従って行動するように教える」ことであると説明しました。

では、「トレーニング」とは何でしょうか?

結論から言うと、「トレーニング」とは、「習慣化するまで反復練習する」ことです。

「training」自体は「訓練」「練習」「調教」などと訳されますので、訓練=トレーニングと言って良いのですが、しつけについても色々な場面で“トレーニング”という言葉を使いますので、もう少し具体的に意味づけして、何度も何度も繰り返して『習慣化』していく作業がトレーニングであると考えていただければ良いかと思います。

例えば、トイレトレーニングであれば、トイレシートの上で排泄するのが習慣になるまで繰り返す作業ですし、ハウストレーニングであれば、クレートなどに入って安心し、落ち着いていられるように習慣化していく作業です。

この『習慣化』することが非常に大切なのです。

人間でも同様ですのでおわかり頂けると思いますが、習慣になるまで繰り返せば、あとは意識せずとも日常の流れの中で自然と行えるようになります。

ワンちゃんの場合も同様で、習慣化するまで教えれば、あとは日常の中で自然とできるようになりますが、ほとんどの場合は、習慣化するまで反復練習していないことが多いのではないでしょうか。

「習慣化するまで続けるのは分かった。じゃあ、実際どうやるんだ?!」ということになりますが、それが前回お話しした、「陽性強化によるトレーニング」「モチベーショナルトレーニング」で、オヤツなどのご褒美を使って動機付け(モチベーション)を行うトレーニング方法で教えていきます。

よく「オヤツで釣ってやらせている」と勘違いされることも多いのですが、そうではなく、「動機付けするためにオヤツを使っている」だけで、オヤツはあくまで“トレーニング道具のひとつ”であると言って良いでしょう。

オヤツだけでなく、オモチャが好きな子ならオモチャを、遊びが好きな子なら遊びを、褒め言葉だけでやる気になる子なら褒めることだけでも、十分に動機付けされ(モチベーションが上がって)、やる気が引き出され、こちらが望む行動を覚えやすくなっていきます。

いかにモチベーションを上げるか、あるいは維持するかが重要なので、最初は、そうやってやる気を引き出す(モチベーションを上げる)ようにして、こちらが望む行動を取れば良いことがあると何度も何度も繰り返し教えて、最終的には、良いことがある(オヤツがもらえる)から行動するのではなく、自然にその行動が取れるようになるまで(習慣化するまで)トレーニングしていきます。

なお、できたときに、毎回毎回オヤツをあげていると、オヤツがないとやらないようになる可能性があるため、ある程度できるようになったら、徐々にランダムにあげるようにしたり、良くできたときにだけあげるようにするなど、ワンちゃんの性格や出来具合なども加味して、計画的にトレーニングを行っていく必要があります。

個々のワンちゃんで有効なやり方というのは異なるので、「うちの子はバカで」という前に、当方までご相談いただければ、その子に合ったやり方を探すお手伝いをいたしますので、まずはお問い合わせいただければと思います。