遊びの中でのしつけの重要性 | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

「ルールを作り、教え、身につけさせる」ことが「しつけ」だと書いてきました。

ただし、それを堅苦しく受け取ってしまうと、厳密にルールを守らせようとし、ワンちゃんに対してルールを「おしつけ」る危険性をはらんでいます。

前回書いたように、しつけを行う際には、ワンちゃんのことを尊重し、無理をすることなく、できる限り楽しく行うことが大切です。

飼い主さんもワンちゃんも楽しくトレーニングを行うことで、ワンちゃんのモチベーションは上がり、「次は何をすれば良いの?」と指示を楽しみに待つようになります。

しつけは、何も「しつけをしよう」と肩肘を張って行う必要もありません。

日常生活の中でも、特に遊びの中でもしつけはできます

遊びという、ワンちゃんにとって楽しい状況の中で「しつけ」を行うことで、楽しみながらルールを学ばせることができるのでおすすめです。。

例えば、ロープなどを引っ張り合う「引っ張りっこ」がありますが、単に引っ張り合っているだけでは、狩猟本能が掻きたてるばかりで、ずっと興奮しっぱなしになることから、次第に興奮しやすい性質になっていくと同時に、興奮が収まりにくい性質になり、興奮すると指示が入りにくい子になる可能性があります。

また、互いに引っ張ってばかりいると、所有欲がかき立てられ、一度くわえたら放さず、取り上げようとすると唸るような子になる可能性もあります。

誰かがくわえている物を取り上げようとしたときに唸るのは、マナーとしてどうでしょうか?

飼い主さんなら、まだ唸るだけで済むかもしれませんが、他の人が取り上げようとしたときには噛んでしまうかもしれませんし、マナーとして良くありません。

ですから、「引っ張りっこ」の中で、「ちょうだい」など遊びを中断してクールダウンさせると同時に、「指示されたらくわえていた物を放す」というルールを教えるしつけの場として利用しましょう。

遊びを中断するのは、ワンちゃんにとっては面白くないこと、むしろ嫌なことかもしれませんが、ちゃんとロープを放せたら、また遊んでもらえるということを理解すれば、ロープを放すのは嫌なことではなくなっていくのと同時に、ロープを放す=クールダウンという習慣が身につくので、徐々にロープに執着せずに、すぐに放せるようになってきます。

最初の頃はロープに執着して放してくれないと思いますので、ロープを固定して動かないようにする(獲物が死んだ状況を演出する)と同時に、手でぐりぐりとくわえられる範囲を狭めていって、取り上げる瞬間に「ちょうだい」と言い、そのタイミングでオヤツをあげてほめましょう。

あるいは、オヤツを鼻先に近づけて、ロープを放した瞬間に「ちょうだい」と言い、オヤツをあげてほめましょう。

いずれも、「ちょうだい=ロープを放すこと」と教えるわけですが、ロープを放せばほめてもらえる(オヤツがもらえる)ので、ロープを放すことが嫌なことではなくなります。

慣れてきたら、ロープを放した後で遊んでもらえることを理解しているので、遊び自体がご褒美になり、オヤツは必要なくなります。

また、それと同時に「マテ」を教えることもできます。

オスワリ・マテができる子であれば、ロープを取り上げた後、オスワリをさせ、「マテ」と言って動かなければ、褒めて遊びを再開しましょう。

興奮していない時だけでなく、興奮が残っているときでも、オスワリ・マテの指示にきちんと従えるようになれば、徐々に興奮するような状況でも落ち着かせることができるようになっていきます。

なお、マテを行う場合は、いきなりハードルをあげるのではなく、最初は一瞬でも良いので、短時間から徐々に伸ばすようにしましょう。

「マテ」にしても「ちょうだい」にしても、いきなりハードルを高くすると、ワンちゃんのモチベーションが下がっていく可能性が高いので、「引っ張りっこをしてもつまらない」と遊ばなくなってしまう可能性もありますので、まずはレベルの低いところから行うと良いでしょう。

それから、他の遊び道具もそうですが、出しっ放しにするのは止めましょう。

遊び道具は、飼い主さんの所有物であり、ワンちゃんの所有物ではないため、きちんと飼い主さんが管理しないとワンちゃんの所有欲が高まってしまいます。

遊ぶときには、飼い主さんの所有物をワンちゃんに貸しているだけだということを忘れないようにしましょう!

なお、すでにくわえた物を放さずに唸るようになっている子については、無理に「ちょうだい」を行うことで噛むようになる可能性も考えられます。

もし行うのであれば、ワンちゃんの様子をよく観察し、注意して行う必要がありますので、それでも改善したい場合には、ぜひ胴長屋犬健までご連絡ください!

一緒に取り組んできましょう!