2015/02/17
胴長屋犬健の島田です。
2月14日(土)に、幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2015」で無料しつけ相談を行いました。
キャンピングカーのイベントではありますが、ワンちゃんもOKということで、たくさんのワンちゃん連れのお客様に「いぬのきもち」ブース内のしつけ相談ブースに来場いただきました。
計12組の飼い主さんのご相談にアドバイスさせていただきましたが、些細なご相談から、深刻なご相談まで様々でした。
キャンピングカーが目的で来場されているため時間も限られますし、問題解決とまではいかなくてもある程度のアドバイスができればと思いましたが、なかなか難しいものですね。
今回感じたことは、やはりワンちゃんの欲求を満たしてあげられていないことが原因と思われるご相談が多かったことです。
例えば、似たようなご相談が良くあるのですが、こういったケースがあります。
①サークルから出すとハイテンションで部屋の中の物を破壊するし、散歩の時はすごく引っ張る
②室内でも散歩中もちょっとしたことで吠える(あまり散歩に行かない)
③興奮すると手に噛みついてくるし、散歩ではすごく引っ張る
④外では怖がって歩けないため散歩ができない(なので散歩に行かない)
ちょっと難しくなりますが、ワンちゃんの欲求については、
・食事や睡眠、排泄などを欲する「生理的欲求」
・安全で安心な環境を求めたり、秩序や規律を欲する「安全欲求」
・運動や探索、遊び、触れ合いなどを欲する「行動欲求」
の三段階に分類されて説明されることが多いです。(これは「マズローの欲求階層説」がベースです)
この3つの欲求をいかに満たしてあげられるかが課題となります。
皆さんなら、①~④の問題、どう解決して行ったら良いと思いますか?
例えば①では、よくお話を伺うと、お仕事で日中は不在のためサークルにずっと入れられているだけでなく、サークルから出すと興奮して破壊活動をするため、散歩の時だけ出しているケースがあります。
つまり、ほとんど閉じ込められているため、これでは運動したいという「行動欲求」を満たせないことになり、サークルから出た瞬間から嬉しくてハイテンションになるのは当然で、その結果破壊活動を行うことにもなりますので、悪循環に陥るのも当然です。
その点をご指摘すると、散歩から帰ってくると少し落ち着くのは、そういうことだったのかと気付かれて、サークルから出したらしばらく遊んであげてはどうでしょうとご提案すると納得される飼い主さんも多いのです。
ただ、こういったワンちゃんは元からテンションが高い場合もあるので、普通に運動させるだけでは解決しない可能性もあるため、知育玩具を使って頭を使わせて疲れさせたり、欲求を満たしてあげると同時に、落ち着くことも教えていく必要もあります。
②も同様で、たまに散歩に行くだけで、後は始終サークルの中にいるというケースが多いため、運動不足で「行動欲求」を満たせていない上に、刺激に慣れていないことが根本にあると思われます。
運動不足で欲求不満であれば、疲れていない上に「暇」ですし、外の刺激にも慣れていなければ、ちょっとした刺激にも過剰反応して吠えたくなるのも当然ではないでしょうか。
さらに散歩中やたら吠えれば、散歩に行くのが憂鬱になって余計に散歩しなくなり・・・という悪循環に陥ることもあるわけです。
こういう場合は、刺激(他犬や人など)の少ない時間帯やコースを選んで散歩して慣らしたり、自転車を使うなどして吠えている余裕がない状態で運動させるなど工夫することで改善すると思われます。
長くなってきたので、次回に続きます・・・