2015/03/06
胴長屋犬健の島田です。
先日、「世界まる見え!テレビ特捜部」に今井華さんと愛犬のイヴちゃんが出演されてましたね。
今井華さんとは面識はありませんが、彼女も私も同じ埼玉県秩父郡長瀞町出身!!
そんなこともあり、時々ブログなどもチェックしていたりします。
「世界まる見え」は、シーザー・ミランの最後のところと、今井華さんがハウスとお手を指示してできなかったところまでしか見ていないので、その後どうなったかわからなかったのですが、結局スタジオでは緊張したのかできなかったようですね。
ワンちゃんは、練習ではできても、環境が変わったり、指示する人が変わるだけでもできなくなるものなので、仕方ないでしょう。
それを”いつでも“”どこでも“”誰とでも“できるようにしていくには、日々のトレーニングが欠かせません。
特に、できるだけ「ハウスにいることが好き」になってくれた方が良いので、最初は出入りすることを楽しく練習し、徐々に長時間入っていられるように少しずつ時間を延ばしていき、嫌なイメージを持たないようにすることが必要です。
そんなわけで、ちょっとハウスとオテの教え方を含めて書いてみます。
<ハウスの練習>
◎メリット
ハウスが自分のプライベートルームになれば、何か怖いこと、嫌なことがあっても、そこに逃げ込むことで安心していられるでしょう。
また、移動や緊急時の避難の際に、ハウス(クレートなど)に入って落ち着いていられることは、ストレス軽減につながります。
特に、ワンちゃんを常にフリーにしておかず、寝るときや掃除の時など、一日のある程度の時間はハウスに入れてワンちゃんの行動を制限することにより、テリトリーをハウス内に限定することもできるので、それによって、縄張り性の問題行動などの改善につながる場合もあります。
(もちろんフリーにしていても問題ない子もいます)
ペットショップ出身の子や、ブリーダーの元でハウス練習をした子の場合には、最初から大人しくしていられる子もいますが、迎えたばかりの時に、一度ハウストレーニングをしておくと、新しい環境にもすぐ慣れるでしょう。
◎教え方
①オヤツで誘導してハウスに入れるようにする。
怖がりでない子なら、オヤツを投げ入れれば追いかけて入るでしょう。
ちょっと警戒心が強いか怖がりな子は、まずはハウスの前でオヤツを食べさせて慣れさせ、大丈夫そうなら、入り口の前にオヤツを置いて、大丈夫そうなら、入り口の中、大丈夫そうなら少し奥・・・というように、徐々に中に入ることを促しましょう。
ハウスの中に入ると良いことがあると、繰り返し教えていきましょう。
手で押し込んだり、無理矢理追い込んだりするのはNGです。
②指示してハウスに入る練習をする。
入れるようになってきたら、ハウスの中を指さして、オヤツを投げ入れて追いかけて入れるようにし、できるようになってきたら、楽しさを演出して出たり入ったりを遊びとして行っていけば、ハウスはもう怖くありません♪
そこまで来たら「ハウス」のかけ声と共に、ハウスの中を指さして入れるようにしていき、最終的には「ハウス」の言葉だけで入れるようにします。
③ハウスの“中にいる”練習をする。
入れるようになったら、次は、“中にいる”練習です。
まだ扉は閉めず、中に入って、出てくる前に、オヤツをあげることを繰り返し、中に入っていると良いことがあると繰り返し教えていきます。
中にいる時間が長くなったり、ハウスから出ようとせず、次のオヤツを待つようになってきたら、ハウスの“中にいる”と良いことがあると理解してきた証拠です。
④扉を閉める練習をする。
中にいられるようになったら、扉を閉める練習をしていきます。
「扉が閉まると良いことがある」「扉が閉まっても嫌なことは起きない」と教えていきます。
まずは一瞬閉めて開けてオヤツをあげるのを繰り返し、閉まってもすぐに空くし、良いこともあると教えてから、次に、閉めたらオヤツを数秒ごとにあげ、何秒か経ったら扉を開けて出してあげるのを繰り返しましょう。
扉が閉まると良いことが起きるし、ずっと閉まっているわけではなく、すぐに出られるということを教えます。
オヤツをあげる間隔や、扉を開けるまでの時間を、長短を組み合わせてランダムで行いながら、徐々に長い時間入っていられるようにします。
理想としては、③の段階で、自らハウスに入ってフセをしてくつろいだり、寝てしまうくらいになってから練習できれば、ほとんど抵抗なく扉を閉められると思います。
⑤長時間入っていられるようにする。
ある程度の時間入っていられるようになってきたら、長時間入っていられる練習を行っていきますが、長くなると、出してくれと鳴く、吠える、かじるなどの行動をとる可能性があります。
人が見えると余計に出して欲しくなる子も多いので、タオルや毛布などをかけて視界を遮ってあげることで、出たい気持ちを落ち着かせることができます。
ただ、元気が良いとなかなか吠えるなどの行動を止めない場合があるので、ある程度運動や遊びでクタクタにした状態で入れれば、すぐに疲れて寝てしまう場合がありますので、お勧めです。
また、ガムやアキレスなどの食べるのに時間がかかるオヤツ、コングや知育玩具などを入れることで、気を紛らわせることができるので、長時間待てる場合もあります。
ここで重要なのは、いきなり長時間入れておかないこと(最初は数分から)と、鳴いたり吠えたりかじったりしていても、その行動を止めるまでは無視すると言うことです。
大人しくなったところで、出してあげましょう。
そして、出してあげた後、ハウスに入ったり出たりする遊びをするとなお効果的です。
長時間ハウスに入っていたことに嫌な印象が残らないように、ハウスは良いものという印象を残して、トレーニングを終えましょう。
⑥お留守番の練習をする。
長時間落ち着いてハウスに入っていられるようになったら、飼い主さんが不在になる(お留守番をする)練習をしましょう。
最初は短時間(数秒)から始め、徐々に長くしていきます。
まだハウスに慣れていない内に、ハウスに入れた後で飼い主さんがいなくなってしまうと、急に心細くなるため、「ハウス=不安になる合図」と思ってしまい、ハウスに入りたがらなくなったり、ハウスに入ると吠えたり鳴いたりするようになる可能性があります。
ハウスの練習を始めたばかりの頃は、ハウスに入れっぱなしにして出かけないようにしましょう。
なお、⑤の練習と同様に、クタクタにした状態にしてから入れて、寝てから出かけたり、食べるのに時間がかかるオヤツやコング、知育玩具などを入れて、そちらに気を取られているうちに出かけることで、不安を感じずに長時間待てる場合もあります。
◎注意点
成犬で、ハウスに入る事に慣れていなかったり、すでにハウスに入るのを嫌がるようになっている子の場合は、すぐに慣れるのは難しいでしょう。
また、数十分、数時間鳴き続ける子もいるかもしれません。
ワンちゃんの性格などによっては、すぐに慣れる子、慣れない子もいるので、どうもうまくいかないという方は、決して無理強いはしないことです。
ハウスを余計に嫌いになってしまうかもしれませんので、そういう場合は、胴長屋犬健までご連絡下さい!!
その子に合ったやり方をご提案します!
<オテの練習>
オスワリができることが前提です。
教え方は色々あるのですが、私としては、ワンちゃんが自主的にやるように教えていきたいので、以下のやり方をおすすめします。
①オスワリをさせます。
②オヤツを握り、手のひら側を上にして、ワンちゃんの前足の前あたりに出します。最初は、匂いを嗅いだり、甘噛みしてきたりすると思いますが、飛びついてきたり、両手をかけないような手の高さや位置を工夫しつつ、片手をかけてくるのを待ちます。
③いい加減にちょうだいよ~という感じで、握った手に、ワンちゃんの片手がかかったら、ほめて、オヤツをあげます。
④何度かやってできるようになったら、オヤツを持ったふりをして、同じように行い、手をかけてきたら、ほめて、オヤツをあげます。
⑤④を繰り返し行い、その中で、徐々に手を開いていきます。手を完全に開いてできるようにしましょう。
⑥最後に、「オテ」の言葉と共に開いた手を出して、オテをすれば完成です。
この練習を繰り返せば、最終的には「オテ」の言葉だけで手を出してくるようになるでしょう。
ワンちゃんによっては、あっという間にできるようになる子もいますが、個性や経験の差にもよるので、根気よくやってみて下さい。
ちなみに、このやり方で教えておくと、後々、「ハイタッチ」や前足をあげたままにさせると「ハーイ」もできるようになりますよ!
なお、③で手をかけてこない子もいますので、また別のやり方で工夫して教えてあげる必要があるのですが、まあ、できなければできなくていいかな、と思います(笑)
できても、足を拭く際に、オテ・オカワリで前足を上げてもらってから拭くくらいにしかメリットがないような気もしますしね。
ただ、トリックを教えることも、コミュニケーションの一環にはなるので、お互いに楽しみながら行っていけば、関係性も深まるためおすすめです。
ワンちゃんに問題行動はないけど、トリックは全然できないので教えてみたいという方がいらっしゃったら、胴長屋犬健までご連絡下さい!
できるようになるまでお付き合いしますよ!