主従関係は必要ない! | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

先日、「犬との主従関係のつくり方まとめ。」という記事を読みました。

例えば、「言うことを聞かないのは主従関係が逆転しているためです」などと書かれています。

皆さんはどう思いますか?

これは、「言うことを聞かないのは“信頼関係が希薄になっている”ためです」と言い換えたいところです。

あるいは、「アイコンタクトを取ってから(注目させてから)指示を出していないからです」ということもあります。

他にも突っ込み所は色々あります。

×リーダーとして認識させましょう。
○信頼関係を築きましょう。

×リーダーシップを取ることが大切です。
○犬に信頼してもうことが大切です。(信頼を得る→言うことを聞いてくれる→リーダーシップが取れる)

△我慢させることを覚えさせましょう。
○まず飼い主さん自身が我慢することを憶えましょう。

→大抵は飼い主さんの方が我慢できなかったり(マテを連呼する)、あるいは、まあ良いかと途中で許してしまっていることが多く、それではワンちゃんも我慢することが憶えられません。

×リーダーであることを示しましょう。
○尊敬し、信頼できる人であることを示しましょう。

×(直接子犬に自分の手から)食べさせることでどちらが上かを示すことができます。
○食べ物が出てくる手が好きになり、手が近づいてきても嫌がらなくなります。

×散歩中に主従関係を教えることができます。
○散歩中に信頼関係を築くことができます。

×リーダーウォークというのは、「犬が一定の距離を保って歩くようにするしつけ」のことです。
○リーダーウォークというのは、人を尊重した歩き方(リードがピンと張らない歩き方)を教えることです。

→さらにヒールウォークで、人と並んで一緒に歩いた方が楽しいと言うことを教えて、一緒に散歩を楽しみたいものです。

などなどなど、色々ありますが、このサイトの記事や、多くの訓練所などで言われているような「主従関係」は必要なく、必要なのは「信頼関係」(尊敬され、信頼されること)です。

以前、「コミュニケーションのとり方」でも書きましたが、「良い関係性を築く」ことを主眼にコミュニケーションを取ることで、「尊敬」と「信頼」を得られるようになっていきます。

「主従関係」を軸においてしまうと、人に犬を従わせることになるので、時に犬の気持ちを無視したことをしてしまうこともあります。

それでは信頼関係を損ねる可能性もあり、良くありません。

主従関係でなく、信頼関係ということは、友達程度の関係ではなく、親子関係くらいを目指すのが良いでしょう。

良い親であれば、子供も安心してついて行けますし、言うことに従うのも抵抗がないですからね。

私自身としては、「リーダー」を目指して欲しいと思っています。

ワンちゃんにとって尊敬し、信頼でき、ついていきたくなる人=「リーダー」に他ならないからです。

ただ、いきなりリーダーを目指そうとすると、なぜか「ボス」や「独裁者」を目指してしまいがちになり、関係がこじれる場合があるため、最初からリーダーを目指すのではなく、「理想的な親」くらいを目指すのが良いでしょう。

犬の業界で「リーダー」というと拒絶反応を起こす方も多いのですが(笑)、それは昔の「リーダー論」に対する拒否であり、では昔の「リーダー論」はどんな物かというと、いわゆる主従関係であり、どちらかというと「ボス論」「独裁者論」と言った方が良いでしょう。

「リーダー」は「ボス」や「独裁者」じゃなく、もっと身近な存在であり、自分の意見も聞いてくれる存在であり、集団の中をうまく調整してくれるような、どちらかといえば“緩い”存在ですから、多少の上下関係はあったとしても、せいぜい親子関係程度の差です。

ですから、「親」として、「子供」にどうなって欲しいかをイメージし、しつけて行くのも親の義務だと思います。

そんな「リーダー」(親)に一番必要な資質としては、やはり「誠実である」ことだと思っています。

家族に対して不誠実であったらどうでしょうか?尊敬も信頼もされないでしょう。

愛犬に尊敬し、信頼してもらうためにはどうしたら良いのか、誠実に向き合ってみてはいかがでしょうか?

そんな飼い主さんのために、胴長屋犬健では、どう接したら良いのかを丁寧にお教えするように心がけていますので、ご興味のある方は、気軽にご連絡くださいね