犬のしつけとは | 胴長屋犬健

胴長屋犬健の島田です。

これまでにも「しつけ」の話は書いてきましたが、ここ1年は書いていなかったので、久しぶりに書いてみたいと思います。

パピーを迎えてからまず必要になるのが、お互いの信頼関係を築くことです。それが何より重要です。

そして、同時に「しつけ」を行っていく必要がありますが、「しつけ=叱ること」とか「しつけ=オスワリやマテを教えること」と勘違いされている飼い主さんもいらっしゃいます。

「しつけなんて必要ない!」と仰る方もいらっしゃいますが、そういった方は「しつけ=犬を束縛すること」のようにイメージしているのかなと思います。

「しつけ」というのは、犬を叱ることでもなければ、オスワリやマテを教えることではありませんし、「犬を束縛すること」したり、ルールを一方的に「押し付け」ることでもありません。

「しつけ」は「コミュニケーション」です。

「人が犬に対して何を望んでいるかを伝え、犬の望みを汲み取り、日常生活を通して相互理解を深める」ことと言えば良いかと思います。

犬にして欲しいこと、して欲しくないことをきちんと伝えることは、すなわち、人間社会で暮らす上での必要最低限のルールを教えることでもあります。

それを日常生活の中で繰り返し伝えていくことで、望む行動が習慣化していき、無理なく自然とその行動を取ってくれるようになっていきます。

人が望む行動や望まない行動を、どうやって犬に理解してもらうかが重要であり、やり方さえ適切であれば、叱ることなく犬の行動を変えていくこともできるわけです。

また、犬の望みを汲み取ってあげることも必要です。

例えば、犬が家具を破壊してばかりいて、叱ってもやめないとしたらどうでしょうか?

もしかすると、運動不足でイライラして破壊しているのかもしれませんし、飼い主さんに遊んでもらいたいのに遊んでもらえないからかもしれませんし、暇だから(仕事がなく能力を活かせていないから)かもしれません。

愛犬が何を望んでいるかを汲み取ってあげて、運動や遊びを増やしたり、能力を活かせるようにトレーニングをしっかりやってみることで、もしかするとそういった問題行動を改善したり、未然に防いだりすることもできるかもしれません。

なので、まずはコミュニケーションが大切なのです。

By: airwaves1  CC BY 2.0

そしてまた、「しつけ」は「ルールを作り、教え、身につけさせること」でもあります。

まずは、ワンちゃんが人間社会で暮らすために、どんな行動を取って欲しいか、将来的にどういう風になって欲しいかをイメージしながら考えて、ルールを作り、指示しなくても犬自身が判断して行動できるくらいになるまで(習慣化するまで)、日常生活の中で根気よく(あきらめずに)反復練習して欲しいと思います。

「社会や他人に迷惑をかけない」こと、「人も犬も安心・安全に暮らせる」ことを念頭に置いてルールを作り、迷惑でも危険でもない行動であれば、許してあげるくらいの緩いものでかまいません。

しかし、事前にルールを考えていないと、行き当たりばったりに対処することになり、そうすると家族で対応がばらばらになったりしてワンちゃんも混乱しますので、少なくとも大まかなルールは作り、家族みんなで根気よく教えていって欲しいと思います。

また、ワンちゃんに一方的にルールを押し付けるのではなく、飼い主が守るべきルール(毎日散歩に行くなど)も作り、家族みんなでも守るようにしましょう。

あとは「ほめて教える」(不正解を叱るのではなく正解を教える)とか、「根気よく反復練習する」、「一貫した態度を取る」、「犬のすることにいちいちイライラしない」、「穏やかに毅然として接する」など、気をつけておくべきことは多々ありますが、「犬のしつけ」として重要な要素は以上の2点です。

とはいえ、これは人間のしつけでも同じことですよね。

いきなり幼児がルールに従って行動できるようになるわけではないですし、一度教えただけできるようになるわけでもないので、繰り返し、根気よく時間をかけて何度も教えていかなければいけないのは同じです。

人間の子供同様、成長するに従って少しずつ手間がかからなくはなりますが、1~2歳まではしっかりとしつけをしていく必要があります。(成長してから新たな問題が出てきてルールを教え直さなければならなくなる場合もありますけれども、それも人間同様ですね)

しつけ方法に迷われていたり、自信がない場合には、まずは胴長屋犬健までご連絡ください

どうやって教えたらワンちゃんも理解しやすいのか、どうやったら望ましくない行動をやめさせられるのかなど、実際のやり方をレッスンを通じて、わかりやすくご説明いたします!

一緒にワンちゃんの行動を見つめ直し、望ましい行動へと導いていきましょう!

ちなみに、「うちの子は特にしつけはしていない」と仰っているのに、ちゃんと指示に従って行動したりするワンちゃんと会ったこともあります。

その飼い主さんの行動を見ていると、ワンちゃんときちんとコミュニケーションを取っており、ほめるタイミングも適切で、ワンちゃんも自分の欲求を汲み取ってもらえるので、飼い主さんを信頼し尊敬して、安心して従っている感じでした。

ワンちゃん自身も賢いのだとは思いますが、飼い主さん自身が意識せずに、望む行動を取ってくれたときに繰り返しほめたりして、自然と望む行動を教えてきたのだろうと思います。

希にこの飼い主さんのように、自然にしつけができる方もいますが、私を含めて多くの方は、意識して行動しないと、なかなかうまくしつけをすることはできないと思います。

最初に「ルールを作る」だけでも、望ましい行動・望ましくない行動を意識することができるようになるので、まずはルール作りを行ってみて欲しいと思います。
(^_^)