犬のしつけのウソ・ホント | 胴長屋犬健

  • HOME
  • ブログ
  • 犬のしつけのウソ・ホント | 胴長屋犬健

胴長屋犬健の島田です。

ここ数日、非常に寒い日々が続いていますね。

うちでは、さすがに寒いので、夜寝るときには、看板犬のクルゾンは布団の中に潜り込んできて一緒に寝ています。

看板猫のクミンは掛け布団の上(私のお腹の上か足下)で丸まって寝ていますが、余程寒いときには布団の中に入ってくることもあります。

夜中にトイレに起きたときには、戻ってくると布団の中央を占拠されていて、どいてもらわないといけないことも良くあります(笑)

昔ながらの犬のしつけでは「一緒に寝ると主従関係が崩れる」ので良くないと言われていますが、私とクルゾンはいつも一緒に寝ています。

また、ソファーの上に乗せるのも良くないとか、犬の食事は人の食事の後でないといけないとか、出入り口は人が先だとか、遊びは人が勝って終わるようにするとか、色々と言われていますが、クルゾンはソファーの上が好きですし、先にごはんをあげちゃったり、出入りが人が先なんて決めてないですし、遊びは勝ち負けなんてありません。

それでもまったく問題はありませんし、「いけない」と言われていることをさせていてもまったく問題のないご家庭も多いです。

例えば、ソファーの上に乗っても、ワンちゃんにどいて欲しいときに唸ったり噛んだりしてこずに、素直にどいてくれるなら何の問題もありませんよね。

何が良くて、何がいけないかは、それぞれのご家庭で決めるべきルールですから、ルールをきちんとワンちゃんに教えられれば何の問題も生じないでしょう。

もちろん、ワンちゃんの性格によっても変わってきますが、たいていの場合「ソファーの上に乗ることを許した」から主従関係が崩れるなんてことはありえません。

しかし、「ソファーの上に乗ってはいけない」という『ルールをきちんと教えられない』ことにより、ワンちゃんが飼い主さんを尊重しなくなることはあります。

以前から「しつけはコミュニケーション」と書いていますが、「ルールを教える」ためには、コミュニケーションをきちんととって、「私はお前にこういう行動をとって欲しいんだよ」と上手に伝えていく必要があります。

ルールを教えるだけでなく、遊んだり、一緒に散歩をしたり(犬を散歩させるのではなく一緒に散歩を楽しむ)、旅行に行ってみたりといった日常的なコミュニケーションも大切です。

コミュニケーションが不足しているから、ワンちゃんに尊敬されず、尊重もされずに、ソファーからどいて欲しいときにうなったり噛んだりするようなワンちゃんができあがってしまうことの方が大半なのです。

ソファーに乗って欲しくないなら、ソファーに乗りそうだったら間に割って入って阻止して乗せないようにし、ソファーに乗らずにいられたら(例えばソファーの前でオスワリしたりしたら)ほめてあげ、その行動が正しいと教え、ソファーに乗ってしまったらすぐに降ろし(叱る必要はない)、して欲しいことと、して欲しくないことを繰り返し教えていけば良いのです。(すでにソファーからどいてくれなくなっている場合には降ろせないので注意が必要ですが)

「繰り返し教える」のは面倒くさいというのはコミュニケーションを拒否しているのと一緒ですから、ワンちゃんから尊重されなくなっても当然です。

まずは簡単なこと、オスワリやフセなど、「指示に従うと良いことがある」というルールから教えてみてはどうでしょうか?

また、ワンちゃんのルールだけでなく、飼い主さんが守るべきルールも考えてみましょう。

ワンちゃんが唸ったり、噛んだりするのには理由があります。

基本的には「嫌」だからです。

折角、自分のお気に入りの場所(ソファーやベッド)でくつろいでいるのに、急にどかされそうになったら、人間でも嫌ですよね?

なので、「ここは私のお気に入りの場所だから、どくのは嫌です」と言っているわけで、むしろ「どかそうとするのはルール違反だよ!」と逆に人にルールを教えていると言っても良いかと思います。

だから、唸ってもやめないなら、「ルール違反だって言っただろ!」と噛んでくることもあるでしょう。

寝ているときに嫌なことをされたら、人だって腹が立つこともありますから、いきなり噛んでくる可能性だってあるわけです。

噛まれるとなると信頼関係も何もあったものではありませんね。

でも「嫌なことをしない」のは人間同士でも同じですから、まずはワンちゃんを尊重して、嫌なことをしないようにしましょう。

その上で、自分のことを尊敬して欲しい、少なくとも尊重して欲しい、信頼して欲しいと思うなら、そう思ってもらえるようにワンちゃんに働きかけていく必要があります。

犬のしつけでよく言われていることを鵜呑みにする前に、まずはご家族でルールを話し合ってみましょう。

そして、どうやったらワンちゃんに信頼され、尊敬してもらえるのか、考え、実践してみましょう。

自分が「信頼し、尊敬できる人」はどんな人か、あるいは「信頼できない、尊敬できない人」はどんな人かを考えてみるだけでも参考になるかと思います。(いつも朗らかで、一緒に遊んでくれるし、何があっても毅然としており、一貫性があって、ほめ上手な人は尊敬できるが、いつもイライラして怒りっぽく、全然遊んでくれず、何かあるとあたふたするし、一貫性がなく、ほめてもくれない人は尊敬できない・・・など)

そうやって、コミュニケーションを上手にとりながら、少しずつルールを教えていき、信頼関係を深めていけば、徐々に困った行動も改善していくことでしょう。

もしも、上手なコミュニケーションのとり方がわからずにお困りの場合は、胴長屋犬健までお気軽にご連絡くださいね!(^ω^)ノ