習慣化されていない行動を習慣化するには | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

レッスンでもまずご説明していますし、ブログにも度々書いてきましたが、「望ましい行動は習慣化する」ことが大切です。

例えば、人が大好きで、挨拶したくて人に飛びついて困っているのであれば、「人の前ではオスワリをする」ことを習慣化するまで教えるといいでしょう。

散歩では、玄関を出るところから興奮してグイグイ引っ張りまくるのであれば、引っ張らないことを習慣化する必要もありますが、それ以前に「玄関では落ち着いて外に出る」ことを習慣化した方が良いでしょう。

でも、どうやって教えたらいいのかわからない・・・そういうときは、胴長屋犬健までご相談下さい(笑)

教える方法は色々ありますが、今回は「プレマックの原理」のお話をします。

プレマックの原理とは、『高い頻度の行動は、低い頻度の行動を強化することができる』というものです。

高い頻度の行動は、ワンちゃんがやりたい行動、低い頻度の行動は、人がワンちゃんにやって欲しい行動と思えば良いでしょう。

簡単な例で言うと、愛犬が、オスワリはできるが指示してもあまり座ってくれないときに、投げたオモチャを追いかける(高い頻度の行動)のは大好きだとすれば、オスワリ(低い頻度の行動)をしたら、オモチャを投げて追いかけさせてあげることで、オスワリという行動が強化される、ということです。

オモチャを投げて追いかけさせてあげること自体が、オスワリに対するご褒美になっているわけです。

先ほどの例で言えば、人の前でオスワリ(低い頻度の行動)したら、人に挨拶させてあげる(高い頻度の行動)ことで、いきなり飛びつくのではなく、まずオスワリするという行動が習慣化していきます。

うちの看板犬クルゾンの場合も、プレマックの原理を使って教えていくことは良くあります。

6月に、お店で店員さんを呼ぶときに使うベルをネットで購入しました。

ベル

このベルを鳴らすトリック(芸)をクルゾンに教えようと思ったからです。

ところが、届いたベルを取り出そうとしたら、そのときに小さな音が鳴ったせいか、取り出したベルを嫌がって、近づこうとすらしませんでした。(^_^;

オヤツを使ったりして近づいてもらおうとしたのですが、まったくダメで、どうしたものか考えていたところ、クルゾンが近くに置いてあったタオルを持ってきて、ベルを隠してしまいました(笑)

ベルを隠すクルゾン

ご飯やオヤツなどの食べ物を隠すことは良くあるのですが、嫌な物を隠したのは初めてなので、余程ベルを見るのも嫌だったようです。

金属製のベルに色々映り込んだりしたり、ピカピカなのが嫌なのかなと思って、ちょっとわからないように紙で覆ってみたりもしたのですが、ダメでした。(^_^;

ベルを覆ってみた

そこで、まずはベル自体に慣れるのとベルの音に慣れるということで、遠くにベルを置いて見せてからオヤツをあげたり、スマホで録音したベルの音を小さな音で再生してオヤツをあげたりしながら、少しずつ近づけるように練習していきました。

10日くらいで近づくこと自体は大丈夫になりましたが、ベルを鳴らすためには、鼻で押すか、前足で押す必要があるものの、鼻でタッチもなかなかできません。

さらに何日かかかって、鼻でタッチするところまではできるようになりましたが、ベルを鳴らすまではなかなかできず、結局少し鳴らせるようになるまで3週間くらいかかったかと思います。

ベルに鼻タッチ

ただ、音が鳴るのはまだ少し嫌な様子だったので、ここでプレマックの原理を使うことにしました。

クルゾンはフェレットのククと遊ぶのが大好きなので、ベルにタッチしたり、ベルを鳴らせたらククをケージから出して、ククを追いかけさせてあげるようにしたのです。

ベルへのタッチが低頻度の行動、ククを追いかけるのが高頻度の行動で、ククとの遊び自体がベルを鳴らしたご褒美になっています。

そうすることで、少しずつベルの音が鳴っても嫌がらなくなり、鼻タッチでベルを鳴らせるようになり、今は前足で鳴らせるように練習中です!(^_^)

Facebookの動画へのリンク

苦手な物の克服や、やりたくない行動をやってもらえるようになるには時間がかかりますが、こうやって工夫して教えていけば、いずれできるようになるでしょう。

どういう風に教えていけば良いのかわからずにお困りの際には、一人で悩まずに、胴長屋犬健までご相談下さいね