2016/08/03
胴長屋犬健の島田です。
梅雨から夏の終わりにかけて、看板犬のクルゾンは「膿皮症」になりやすいため気をつけています。
3歳半になるクルゾンは今年で4回目の夏になりますが、毎年この季節に膿皮症になっているのです。
去年の夏は、気をつけていたにもかかわらず、6月下旬、7月下旬、8月下旬と3度も通院するハメになってしまいました。
しかし、軽度の段階(表面性膿皮症)で動物病院で診てもっているので、毎回、抗生物質と消毒で一週間かからずに良くなっています。
これが真皮と呼ばれる皮膚の不快部分まで感染し重症化すると(深在性膿皮症)、熱が出たり、食欲がなくなったりして、治るのに時間がかかるそうです。
今年も先月半ば少し皮膚の状態が悪くなりかけたものの、薬用シャンプーと1日数回の患部の洗浄ですぐに良くなったため、今のところ病院に行かずに済んでホッとしています。
クルゾンの皮膚が弱いというわけではなく、犬は全身が毛で覆われている分、皮膚自体は人間の厚い皮膚に比べて薄く、弱く、デリケートなのです。
ちょっとしたことで皮膚の状態が悪くなり、皮膚の細菌が増え過ぎれば皮膚炎になってしまうこともあります。
特に、長毛だったり、耳が長いワンちゃんの場合は、皮膚炎になりやすい可能性があります。
クルゾンの膿皮症がひどくならずに軽症で済んでいるのは、2~3日に1回程度はブラッシングしたり、くつろいでいるときに身体の状態をチェックしているため、皮膚の状態に気付きやすいからです。
もちろん、犬の皮膚病と言っても色々な原因があるため、治るのに時間がかかる場合もありますが、早い段階で気付けばそれだけ早く治療を行えるため、重症にならずに済む場合も多いでしょう。
皮膚の状態を良好に保つためには、何と言ってもブラッシングが大切です。
ブラッシングをしていないと、汚れや死毛などにより皮膚の状態が悪くなりやすくなります。
皮膚の状態が悪くなるとかゆくなって、掻いたり噛んだりしますから、それより皮膚が傷ついてしまうと、余計に悪化することになります。
ブラッシングで毛に付着した汚れや埃、花粉、細菌、ダニなどを落としてあげること、それと同時に、ダブルコートの犬の場合は、毛のもつれを取り、死毛を取り除いて皮膚への風通しを良くしてあげることが、皮膚病を予防することにつながっていきます。
短毛の犬は、ブラッシングしなくても死毛が勝手に抜けていくので、本来ブラッシングしなくても問題ありませんが、ブラッシングを行うことで皮膚を刺激し血行を促進することで、新陳代謝を上げることもでき、免疫力も上がり、皮膚の状態も良好に保たれます。
毎日のようにブラッシングしていても、皮膚病を避けられないこともありますが、それでも早期に発見しやすくなりますから、スキンシップの意味でもブラッシングしてあげて欲しいと思います。
ただし、すでに皮膚の状態が悪くなっていたら、素人判断せずにすぐに病院に行きましょう。
ブラッシングは行っていたものの、ブラッシング用のスプレーが肌に合わず、接触性皮膚炎になる犬もいますし、食物アレルギーの影響で湿疹が出る場合もあります。
悪化してしてしまう前に、かかりつけの獣医さんに診てもらった方が良いでしょう。
なお、日頃ブラッシングをしていないワンちゃんやブラッシングが苦手なワンちゃんの場合は、早速今日からブラッシングをしよう、と思ってもうまくできないかもしれません。
まずはなでてあげるところからスタートし、少しずつ道具でなでられることに慣らしてあげる必要があります。
パピーの場合も、いきなりスリッカーやピンブラシを使ったのでは、ブラッシングに嫌なイメージを抱くようになってしまうかもしれません。
まずは柔らかいもの、シリコンブラシなどでそっとなでて、すぐにほめてオヤツをあげるなどして、ブラッシングに良いイメージを持ってもらうようにすると良いでしょう。
胴長屋犬健では、ブラッシングをはじめ、色々苦手なワンちゃんに、その子にあった慣らし方をアドバイスさせていただいていますので、気軽にご相談くださいね!