2016/05/25
胴長屋犬健の島田です。
先日、吠え癖にお悩みの飼い主さんのカウンセリングをしてきました。
8回のレッスンが決まったので、いずれブログでも紹介することもあるかもしれませんが、ピンポン吠えや来客吠えをする子は多いですね。
うちの看板犬クルゾンも、以前はピンポン吠えもし、来客吠えもひどかったのです。
最近は自宅では大分マシになり、ピンポン吠えはしなくなり、楽客の際はワフワフ言う含み吠え程度になりましたが、犬の保育園のスタッフ犬として出勤した時にはまだ来客吠えをしてしまいます。
最近は少ししたら吠え止んだり、指示で止められるようになってきたましたけれどもね。
先日の記事に書きましたが、犬が吠える原因の多くは「不安」によるものです。
クルゾンの場合も知らない人への不安から吠えていますが、縄張りを守ろうという意識も多少働いていると思います。
先日カウンセリングに行った子も同様のようでした。
部屋に入ると、激しくワンワン吠えており、ワンちゃんをパパさんが押さえている状況です。
私は「見ない、触らない、話しかけない」ことを心がけて、ワンちゃんを目の端にとらえつつ様子をうかがいました。
犬は、目と目が合っただけで、脳の扁桃体(へんとうたい)という部分が不安を感じ、その不安から攻撃行動(吠える、噛むなど)をとることも多いのです。
社会化期に「人と目をあわせることは良いこと」と学習し、前頭前野が不安を感じないよう扁桃体を抑制するようになっていなければ、目をあわせると不安を感じてしまうものなのです。(先日の記事参照。もちろん生まれ持った気質も影響します)
そこで、まずは「見ない(目をあわせない)」ということが重要です。
また、不安になっている犬に話しかけると、その刺激で余計に興奮や不安をあおることになってしまうので、「話しかけない」ようにします。
触ろうとしようものなら、「何かされる!」と思って恐怖に駆られ、最悪の場合は噛む可能性もあるので、「触らない」ことも大切です。
「大丈夫だよ~、何もしないよ~」などと吠えている犬を見ながら話しかける人もいますが、逆効果なわけです。
私も飼い主さんとは話すもののワンちゃんは無視していましたが、吠えるだけで噛むなどの攻撃性はないようなので、パパさんにワンちゃんを放してもらいました。
こちらから近づこうとすれば脅威に感じてしまうはずですので、自分から近づいてきてもらうようにするわけです。(攻撃性のある子の場合は近づいてきてガブッと噛む可能性もあるので注意が必要です)
遠巻きに吠え続けてしばらくは近寄れない子もいますが、この子の場合は吠えながらも近づいてきて、私の匂いを嗅ぎ回り、時々吠えるような状況でした。
それでも、私が「見ない、触らない、話しかけない」ことで徐々に落ち着いていき、10分経たずに吠えなくなりました。
しばらくして、私と飼い主さんの間でフセをしました。
フセをするのは、ただ休んでいるだけの場合もありますが、自分の気持ちを落ち着かせたり、相手に落ち着いてもらおうとしたり、敵意がないことを示すサイン(カーミングシグナル)であることもあります。
この子の場合は、私にも敵意がないことがわかり、安心して伏せたようでした。
その後はまったく吠えることもなく、アイコンタクトを取ったり、伏せたりしたときにオヤツをあげている内に少し打ち解け、ちょっとくらいなら触っても大丈夫になりましたが、まだ心を開いてくれたかどうかは微妙なことろです。
今後のレッスンが楽しみです♪
皆さんも来客吠えをしてしまう犬と会うときには、「見ない、触らない、話しかけない」ようにしてみてください。
しばらくすれば、安心してなでさせてくれるようになるかもしれませんよ。
そんなわけで、ピンポン吠えや来客吠えでお困りの飼い主さん、胴長屋犬健まで気軽にご連絡くださいね!