吠えないダックスはダックスじゃない?! | 胴長屋犬健

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胴長屋犬健の島田です。

最近、出張レッスンとペットシッターの依頼で、立て続けにダックスフンド(以下ダックス)を相手にしています。

いずれも吠え癖がすごいので飼い主さんは大変そうです。

警戒吠えや要求吠えが主ですが、嬉しさや楽しさから興奮し、それが感情表現として吠えという形で出る子もいます。

また、運動不足などにより「暇つぶし」として吠えている子もいますので、そういった場合は、散歩などの運動をすることで吠えのレベルが下がる場合もありますから、吠えといっても単純ではありません。

例えば、吠え癖と散歩での引っ張り、室内でのイタズラの問題でレッスンを始めたSちゃん(1歳)。

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Sちゃんはカニンヘン・ダックスですが、室内でも屋外でも、色々な場面で警戒して、その身体の小ささに似合わぬ声量で吠えます。

散歩中も、人や動く物に向かって、吠えながら突進するので危険です。

ペットシッターをしているミニチュア・ダックスのCくんも、警戒して吠えるだけでなく、オヤツなどが欲しいときに要求吠えもすごいです。

でも、散歩中は吠えないし、引っ張りもないので、散歩はとても楽です。

ペットシッターをしているミニチュア・ダックスのKKコンビ(親子)は、人は大好きなのですが、吠えという形で感情表現してしまうし、警戒吠えもあるし、要求吠えもあります。

うちの看板犬クルゾンは、要求吠えはまったくありませんが、警戒吠えがあります。

ダックスの場合、こういうケースは非常に多く、「吠えないダックスはダックスじゃない」と言っても良いくらいに良く吠える犬種です。

さらに、ダックスの多頭飼いともなると、先住犬に吠え癖がある場合、まず間違いなく2頭目以降の子たちもそれを真似して吠えるようになるので厄介です。(吠え癖のないダックスの成犬を2頭目以降に迎えるなら別ですが)

ダックスは、「穴熊(ダックス)犬(フント)」という名前が表すように、もともとは猟犬として、獲物(アナグマ、キツネ、ウサギなど)の巣穴に入っていき、獲物を追い出したり、飼い主に自分の場所を知らせるために吠え続けるように創出された犬種です。

なので、小さい体に似合わず声量もすごいですし、一度吠え始めたら火が付いたように吠え続けたりもします。

もちろん、すべてのダックスが吠えるわけではなく、人にも犬にもフレンドリーで、警戒することもほとんどなく、まったく吠えない子もいます。

本人の気質や、パピーの頃の社会化、飼育環境、吠えた時の対処の仕方などによって、吠え癖と言って良いレベルまでになってしまうかどうかは変わってきます。

特に、パピーの頃の社会化が不足していると、色々な物を怖がったり、警戒するようになり、ちょっとした物音や気配で吠えてしまい、しかも止めさせるのが困難なくらいになってしまう場合もあります。

だからこそ、社会化期(生後3ヶ月頃まで)にはしっかり必要な社会化を行うことが重要ですし、それだけでなく、その後も社会化を継続して行っていくことも重要になってきます。

多くの方は、吠えてしまった際に、吠えないようにしつけようとしてしまいますが、元々、怖かったり、不安に感じたり、警戒した結果、その感情表現として吠えるようになったわけで(それが続くと習慣化して「吠え癖」になる)、まずは根っこの部分を解消してあげて、感情を変えていかない限りは、吠え癖を直すことは難しいでしょう。

感情を変えるというのは、時間も根気も必要なことですが、大変でも続けているうちに「昔に比べたらマシになった」と気付く瞬間があります。

大抵は、少しマシになる前に諦めてしまったり、止めてしまったりして、結局マシにならずに終わってしまいます。

「継続は力なり」というように、続けていけば結果は付いてきますので、どうすれば良いのかお悩みの飼い主さん、まずは胴長屋犬健までお気軽にご相談くださいね