2015/02/07
胴長屋犬健の島田です。
今日は午後から、ドイツのペットサプリメントを扱っているマインシャッツ主催の「第2回マインシャッツ シンポジウム」に行ってきました。
今回は「老い」がテーマでした。
「ペットとの老後を考える ~ドイツに学ぶ 共に老いる“豊かな暮らし”」
うちのクク(フェレット♀3歳)とクルゾン(Mダックス♂2歳)にはまだ猶予がありますが、いずれ老いていきますし、お客様に対してアドバイスできることも多いと思い参加しました。
第1部は、ドイツ在住の獣医師、クレス聖美先生の講演、第2部は、パネルディスカッションでパネラーがクレス聖美先生、ドッグトレーナーの須﨑大さん、わんにゃん健康住宅研究所代表の清水満さん、コラムニストの中村英理さんでした。
軽くまとめたいと思いますが、後日マインシャッツのホームページにシンポジウムの内容が掲載されるらしいので、それを待った方が良いかもしれません(笑)
<第1部>ペットと飼い主の高齢化にドイツ人はどう向き合っているのか?
◎平均寿命の推移
2013年
日本人 男80.2歳 女86.6歳
ドイツ人 男78.2歳 女83.1歳
10年で2~3年ずつ寿命が延びている。
2013年
日本 犬15.1歳 猫15歳
ドイツ 大型犬11歳 小型犬16歳 外猫5~8歳 家猫14~16歳
10年で3年ずつ寿命が延びている。
⇒いずれも長寿化、高齢化している。
◎ペットと飼い主の高齢化
ドイツでの解決方法
1.飼い主が老齢、ペットが若い場合
ペット可の老人ホームに入居、あるいはペットをティアハイムへ
2.飼い主が老齢、ペットも老齢の場合
ペット可の老人ホームに入居、あるいはペットを老犬老猫ホームへ
3.飼い主が若い、ペットは老齢の場合
介護
4.飼い主が病気や死亡で飼えなくなり、ペットは若い場合
ペットをティアハイムへ
5.飼い主が病気や死亡で飼えなくなり、ペットは老齢の場合
ペットを老犬老猫ホームへ
◎ドイツでは健康寿命=死亡寿命?
健康寿命(自分で食べ、歩き、排泄し、飼い主とコミュニケーションが取れる)と死亡寿命の差が短いのが理想だそう。
◎老犬老猫ホーム
ドイツのあるGnadenhof(慈悲の庭)の場合、300匹の動物が収容されているが犬猫は100匹程度、残りは牛、馬、羊、オポッサムなど。
社員は1名で、残りはボランティア、他に会員が300名(年30ユーロ)で、会員の内70名が18歳以下。
日本の場合、ペットショップ等の新規事業で、規模が小さく、頭数が少なく、何より高い。
日本ではビジネスで、ドイツでは福祉事業である。
◎ドイツのペット可の老人ホームは25%
◎安楽死
ドイツ人は、安楽死についてドライに考えているが、愛情は深い。
飼い主が大切なペットにできる最後の、最大のプレゼント。
最後に苦しませる必要はない。
<第2部>ペットと共に老いるということ ~私たちにできることは?
ちょっと話があっちこっちいってしまったので、まとめにくいのですが・・・
◎子供たちに対して教育するのが一番。そこから始めないと大人の意識を変えるのは難しい。
→今は、子供が動物に触れ合う機会が少なくなっているため、触れ合う機会を増やすことも必要。
◎飼い主としては、病気や生態について勉強し、専門家に相談できるようにし、シッターなどの情報を得ておく。それにより、病気になっても動揺しなくて済む。
→犬の場合、飼い主の動揺を感じて不安になる。
◎飼い主もペットも幸せになれる老人ホーム、老ペットホームが必要。
◎飼い主が幸せでいることが大切。
→犬猫は病気になっても何が起こっているかわからないので、飼い主が心配しすぎると不安になる。
≪私の感想≫
「ドイツでの解決方法」の4と5は、日本の場合、家族が引き取れない場合、保健所か、保護団体かというところですね。
ドイツのティアハイムの場合、新しい飼い主に引き取られるのが98%、残り2%は終生飼育されるそうなので、その点は見習わないといけませんね。
ちなみに、ドイツでは生体販売はされていませんが、それ以外に、洋服やバギー、犬猫のケージ(動物愛護法で禁止)、介護グッズはほとんど売ってないそうです。
日 本の場合、徐々に介護グッズも増えてきている印象があるので意外でしたが、今考えると、ドイツの場合は、安楽死という選択も一般的のようなので、介護グッ ズを使う前に(ペットが苦痛を憶える前に)、安楽死を選択しているのかもしれない、と思いましたが、どうなんでしょうね。
安楽死については、難しいテーマなのでコメントは控えますが、愛しているからこその安楽死なんだなと思いました。
というわけで、ざっとまとめただけなので、読みにくくわかりにくいかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。