2017/09/29
胴長屋犬健の島田です。 以前から、 「しつけとは、ルールを作り、教え、身につけさせること」 「しつけとはコミュニケーション」 と繰り返し書いています。 上手にコミュニケーションを取って、ルールに沿った行動を取ってもらうように教えていきましょう。
「ルールを作って教える」というのは、「こういう状況ではこういう行動を取るんだよ」と教えてあげることです。 例えば、「人がソファーに座っているときには、ソファーの下でオスワリする(フセる)」というルールを教えるということです。 細かいパターンまで考えてルールを作る必要はありませんが、「こういう状況でこういう行動は取って欲しくない」ということがあれば、その行動を取らないように教えていきましょう。 しかし、その行動を取らないように教えるというのは、実は難しいことです。 「『行動しない』のが正しい」というのは、犬にとってはわかりにくいことだからです。 逆に「『ある行動を取る』のが正しい」というのはわかり安いので、取って欲しい行動を教えていくのが一番です。 なので、先ほどの例で言えば、 「人がソファーに座っているときには、ソファーの上に乗らない」 と教えるのではなく、 「人がソファーに座っているときには、ソファーの下でオスワリする(フセる)」 と教えた方が覚えも早いでしょう。 「うちの子は、ソファーの下でじっとしていられない」と思われる方も多いかもしれないですが、ごほうびの出し惜しみをしなければ、すぐに覚えてくれる子も多いです。 オスワリできるのであれば、ソファーの下にいるときに「オスワリ」を指示してごほうびをあげます。 そのままオスワリをキープしていられるように、連続してごほうびをあげ続け、少しずつごほうびをあげる間隔を長くしていきます。 キープできるようになってきたら、間隔をランダムにして(長くしたり短くしたり)、よりオスワリをキープできるようにします。 動いてしまったら、もう一度オスワリに戻してやり直しします。 これを繰り返しているうちに、ソファーの下でオスワリできるようになっていくはずです。 ごはんの時に、テーブルの下でオスワリ(フセ)をキープするのも同様に教えられます。 ここで言う「ごほうび」は、ワンちゃんが好きなものなら、オヤツでもオモチャでも何でもOKです。 ごほうびを出し惜しみせずに与えれば、すぐに覚えてくれると思います。 なお、オヤツの場合は、小さいものでないと何度もあげにくいので、小さく切ってあげられる物が良いでしょう。 ちなみに、「ソファーに乗ること」が「オヤツ」よりも好きだったり、「飼い主さんの膝に乗る」ことが「オヤツ」よりも好きだとすると、オヤツがごほうびにならない可能性もあるので、ごほうびの選び方にも注意が必要ですよ。 ちょっとした困ったことなら、このやり方である程度教えることができるので、試してみて下さいね。 もし、オヤツに興味がなかったり、オモチャもそれほど好きではないなど、ごほうび選びが難しい場合には、そもそも環境を変えてしまった方が早いことも多いです。 行動を教えるのではなく、「その行動を取れないような環境・状況を作る」わけです。 ソファーがなければ、ソファーの上に乗ることもできないので、その行動は取れないことになります。 ほんのちょっと住環境を変えるだけで、困った行動がなくなることもありますので、お困りの際には胴長屋犬健までお気軽にご相談くださいね♪ 通常、私がしつけ相談や出張レッスンにうかがった際には、いきなりトレーニングをして何とかしようということはあまりありません。 まずは環境や状況を変えて対策できるようであれば、試していただくようにアドバイスしています。 その方がワンちゃんにも負担がないですし、何と言っても飼い主さんも楽ですからね。(^_^)