2017/07/07
胴長屋犬健の島田です。
この間レッスンを終えたパピーで、『噛み癖』が激しい子がいました。
遊んで欲しくて手や足をガブガブ、歩いていると足やスリッパにガブガブ・・・
本人には飼い主さんに怪我をさせるつもりはなくても、パピーの鋭い歯で流血してしまいます。
『噛み癖』といっても、単に表現の問題であり、まだパピーですので『癖』になっているわけでもありません。
そもそも、犬が噛む理由には色々ありますが、大きく分けると、『快』を得ようとして噛む場合と、『不快』を取り除こうとして噛む(『不快』な状況を変えようとして噛む)場合があります。
先ほどのパピーの場合は、明らかに前者でした。
前者の場合は、遊びたいとか、目の前で面白そうな物(スリッパ)が動いているとか、そういった状況で、噛むと楽しい(『快』)から噛むという行動をするわけです。
犬同士で遊ぶときに、お互いにハムハム噛み合うこともありますが、その行動自体が楽しいのです。
家具やオモチャをかじったりするのも、どちらかと言えばこちらでしょう。
犬の場合は口を使ってしまうのでややこしいですが、人間だったら手でつかんだり、指でつまんだりするような行動にあたるのではないかと思います。
犬同士で噛み合っていても、遊びならそうそう怪我をしないのは、お互いに噛み加減がわかっているからです。
噛むとは言っても、それが『快』だから噛むわけですから、相手を強く噛みすぎれば遊びが終わって(『快』が終わって)しまいまいますし、自分が強く噛まれれば『快』が終わると同時に、『不快』にもなってしまいます。
そのため、小さい頃に親兄弟に噛んだり噛まれたりしながら、どの程度の噛み加減であれば『快』が続くのか、『不快』にならずに済むのかを学んでいきます。
これは人を噛む場合でも同様です。
パピーが『快』を求めて噛む、いわゆる『甘噛み』で人が痛い思いをしたり、怪我をしたりするのは、『噛み加減を知らない』からです。
ですから、怪我をさせない絶妙な噛み加減を理解し、やさしくハムハム噛むのであれば問題ないわけです。
「強く噛んだら『快』が終わってしまう」と理解していれば、そうそう強く噛もうとはしません。
※うちのクルゾンの場合、興奮してくると奥歯の方で噛もうとすることがあり、たまにドアで指を挟んだような痛い思いをすることはありますが(苦笑)
そもそも『甘噛み』は、何もしなくても成長とともに少なくなっていき、ほとんどしなくなる子も多いです。
『甘噛み』以外に『快』を得る方法を学んでいくので、無理にやめさせようとする必要はありません。
なので、レッスンでも甘噛みを完全にやめさせるトレーニングすることはほとんどありません。
それでも、飼い主さんが頻繁に怪我をするくらいに激しいような場合には、やはり『噛み加減を教える』練習も必要になります。
教え方には注意が必要ですが、『甘噛み』することで『快』を得ているわけですから、基本的に強く噛んだときには『快』が得られないようにすることで教えていきます。
同時に、『甘噛み』しそうな状況を作らないようにしたり、『甘噛み』以外の方法で『快』を得るやり方を教えたりと、ワンちゃんに合わせた方法で対処していきます。
最初に書いた『噛み癖』が激しい子の場合も『甘噛み』でしたが、ママさんが『快』を得られないように対処するのが難しかったので、そもそも噛むような状況を作らない方法をお教えし、実践していただきました。
その結果、自然と甘噛みもしなくなっていきました♪
というわけで、『甘噛み』でお困りの飼い主さん、胴長屋犬健までお気軽にご連絡ください。
上手に対処してお悩みを解決していきましょう!(^o^)
次回は、後者『不快』の場合についてです。