2016/08/01
胴長屋犬健の島田です。
よく「先生の言うことは聞くのに、私の言うことは聞かない」と言われることが良くあります。
私がワンちゃんに厳しく接して、指示に従わなければ体罰を与えているから、怖くて言うことを聞く・・・ということではまったくありません。
理由は色々ありますが、まずはオヤツの問題です(笑)
飼い主さんが用意したオヤツを使うこともありますが、オヤツ(レバーケーキ)を持参する場合が多く、いつものオヤツでは食いつきが悪いときには、持参したおやつを使います。
大抵の子は、レバーと小麦粉と卵と少量のニンニクで作ったレバーケーキが大好きです。
私が訪問したときだけしかレバーケーキが食べられないのですから、指示を聞き逃さず、見逃さないようにして、集中して行動してくれることも多いのです。
早く覚えて欲しいことや、克服して欲しい問題のレベルが高いときは、オヤツのランクを上げた方が効果は高いのですが、そのことを理解していただけないことも多く、相変わらずランクの低いオヤツを使われている飼い主さんもいらっしゃいます。
テストで高得点を取ったら、100円もらえるのと、100万円もらえるのとでは、どちらがよりがんばれますか?というお話しです。
また、名前を呼んだり、指示を出すタイミングの問題もあります。
飼い主さんが名前を呼んでもアイコンタクトを取ってくれなかったり、指示を出しても従ってくれない場合、タイミングが悪いことが多いです。
他のことに気を取られているのに名前を呼んだり、明後日の方向を見ているのに指示を出したり、それでは無視されても当然です。
まずは、明後日の方向を見ていても、何かに集中しているわけではないタイミングを見計らって、名前を呼び、アイコンタクトが取れたらほめてあげることからスタートしましょう。
また、相手が人間でも同様ですが、アイコンタクトを取っている状況で相手に指示を出した方が伝わりやすいのは当然ですから、相手がワンちゃんの場合でも、アイコンタクトを取っている状況で指示を出すようにしましょう。
もちろん、いずれはレベルアップしていって、どんな状況でもアイコンタクトが取れるようになってもらったり、指示に従ってくれるようになってもらう必要はあります。
しかし、そのレベルまで達していない状況では、タイミングを見計らって名前を呼んだり、アイコンタクトを取っている状況で指示をした方が良いわけです。
それから、「指示を出したら少し待つ」というのも重要です。
「オスワリ、オスワリは?オースーワーリ!オスワリって言ってるでしょ!」というように、指示を連呼する飼い主さんをよく見かけますよね。
「オスワリ」という指示を聞いて、理解し、行動にうつすまでには数秒かかることもありますから、ちょっとくらい待ってあげても良いのに、「オスワリ」と言っただけでは座らないものと決めつけているかのように、間を開けずに指示をしてしまうわけです。
もう少しワンちゃんのことを信じて、待ってあげて欲しいと思います。
私の場合、ワンちゃんの出来具合や性格などによっても対応は変わりますが、時には指示を出してから、5秒と言わず、10秒くらい待つこともあります。(飽きて他のことをはじめてしまったり、集中力が切れてしまうワンちゃんもいるので注意は必要です)
その間、どうすればほめてもらえるか(オヤツがもらえるのか)を一生懸命考えてもらっているわけです。
考えた末に、正解の行動を取ってくれたら、たっぷりほめて、オヤツも1個ではなくたくさんあげたりすると、それが印象に残って次からはもっと早く行動にうつせるようになったり、うまくできるようになったりすることが多いのです。
そうやって、私が望む行動を一貫した態度で繰り返し伝えていくことで、私とワンちゃんとの間に「指示に従うと良いことがある」というルールができあがっていき、進んで指示に従ってくれるようになります。
他にも色々理由はあるでしょうが、私は強制的に指示に従わせているわけではなく、「コミュニケーションを取っている」のだということがわかっていただけるでしょうか?
ワンちゃんの性格などを考慮し、現在の精神状態や集中力などにも注意しながらタイミングをはかり、私の望みをうまく伝えているので、ワンちゃんも素直に従ってくれているのだと思います。
もちろん、それだけではなく、ワンちゃんから見て魅力的な存在になることも重要です。
特別なオヤツを持っていること自体が私を魅力的に見せている可能性もありますが、ワンちゃんにとって特別な存在(魅力的な存在、頼りになる存在)になることができれば、常にあなたのことを注目し、ほめられることが喜びになり、自然と指示を待てる子になっていくでしょう。
愛犬が言うことを聞いてくれなくて困ってらっしゃる飼い主さん、胴長屋犬健までご連絡いただければ、ワンちゃんにとって魅力的な存在になるための方法をお教えしますよ!