「落ち着く」ことを教えよう | 胴長屋犬健

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By: John Voo  CC BY 2.0

胴長屋犬健の島田です。

3月からレッスンを行っているワンちゃんで、ハイパーアクティブなパピーがいます。

放っておいたら、レッスンの間中走り回っているか、部屋の中の物を破壊するなど、一時もじっとしていられない子です。

初めて会ったときには、2時間近くずっと動き周り、それでも疲れていない様子で、まだまだ遊び続けそうな感じでした。

興奮しやすいワンちゃんは多いですが、この子の場合は発達障害(多動性障害)と言って良いくらいの状態です。

しかし、ハイパーアクティブだからといってあきらめる必要はありません。

「落ち着き」というのは、作られていくものだからです。

逆に、「ある条件で興奮する」というのも作られていくものでもあります。

人が(どんな状況でも)「落ち着く」ことを教えてあげなければ、成犬になってからもずっと興奮してウロチョロしたり、犬を見たら興奮して近づいたり、興奮したら吠えるという癖になったりして、困ることになりかねません。

それも個性と思って受け入れてあげられる度量のある飼い主さんであれば、そうなったとしても悩まずに済むでしょうが、そういう飼い主さんばかりではありませんよね。

ですから、犬を飼いはじめたら、ちゃんと「落ち着く」ことを教えてあげて欲しいと思います。

「落ち着く」ことを教えていく方法には、色々ありますが、まずは「興奮させない」(興奮することを覚えさせない)ことも大切です。

例えば、帰宅したときに、すぐに愛犬に挨拶したらどうなるでしょう?

飼い主さんが帰ってくれば嬉しいですから、多くの犬は興奮してしまいます。

それが続けば、「人が帰宅したときには興奮するものだ」と覚えてしまうでしょう。

興奮のレベルが低ければ問題にはならないでしょうが、興奮から吠えまくるようになったら、悩みの種になりかねません。

そうならないようにするためにも、興奮して良い状況(遊ぶときなど)を除き、興奮させないようにすることも大切です。

ただ、「興奮させない」ように気をつけようと思うと、息苦しいと感じてしまう方もいるでしょう。

それに、人が気をつけていても、勝手に興奮することもあるので、そう簡単に「興奮させない」というのも難しいものです。

そこで、もう一つの方法として「落ち着く」ことを教えていくわけですが、やることは単純です。

落ち着いているときにほめる(オヤツをあげる)」だけです。

興奮しているときにはオヤツはあげず、オスワリをして落ち着いてアイコンタクトを取ってきているときや、特に何をするでもなく寝転がっているときなど、落ち着いているときやリラックスをしているときにオヤツをあげるようにします。

興奮しているとオヤツはもらえないけど、落ち着いていればオヤツがもらえるので、落ち着こうとする行動(オスワリやフセなど)が増えていきます。

オヤツがないときには、ほめてあげるのも良いでしょう。

ただし、このときのほめ方には注意が必要で、「落ち着く」ことを覚えて欲しいわけですから、興奮させないように、声のトーンを落として、リラックスした感じで、そーっとなでてあげる程度にしておきましょう。

ご飯のときには興奮する犬が多いと思いますが、それこそ、朝食や夕飯を全部落ち着く練習に費やすくらいのつもりで使ってしまっても良いでしょう。

ガツガツ食べるのではなく、落ち着いて食べることで、肥満防止にもつながるかもしれませんよ。

3月からレッスンしているハイパーアクティブな子でも、ノンストップで動き回っているわけではないので、一瞬止まった瞬間にほめたり、アイコンタクトの練習をして止まる瞬間を作ったりしながら練習してきたことで、飼い主さんと一緒に落ち着いて過ごせる時間も少しずつできてきました。

毎日少しずつでも、繰り返し繰り返し練習することで、落ち着きは作られていくのであきらめずに続けましょう!

他にも色々なやり方がありますので、愛犬が興奮して困っている飼い主さん、気軽に胴長屋犬健までご相談くださいね