甘噛みが激しいミックスのCくん | 胴長屋犬健

  • HOME
  • ブログ
  • 甘噛みが激しいミックスのCくん | 胴長屋犬健

胴長屋犬健の島田です。

最近レッスンをはじめたミックスのCくん(♂4ヶ月)です。

ミックスのCくん

両親もミックスで、Cくんにはミニチュアシュナウザー、トイプードル、シーズー、ミニチュアダックスフンドの血が入っているとのこと。

どちらかというと、見た目も行動もミニチュアシュナウザーの血が濃いのではないかなと思います。

今は明るくて元気一杯なわんぱく坊主という感じですが、賢いといわれるシュナとトイプーの血をひいているくらいなので、Cくんも賢そうに見受けられます。

うまく育てていけば、各犬種のいいとこどりの子になってくれるかもしれません。

そんなCくんですが、パピーにありがちな、トイレの失敗と過剰な甘噛みがあり、ご相談を受けました。

本人はじゃれているつもりでも、噛む力が抑制されていないため、飼い主さんの腕や足には赤い傷が目立っていました。

ひらひらするズボンにもトキメイテしまうのか、飛びついて噛んでます。

このまま放っておくと、大変・・・でしょうか?

私は甘噛みはやめさせる必要はない・・・と言っています。

そもそも犬にとって噛むというのはごく自然な行動であり、特にパピーの甘噛みは“遊びたい”気持ちや“甘える”気持ちからやっているものであり、いわゆる攻撃的な本気噛みとは違います。

そもそも、「攻撃をつかさどる脳の回路は、遊びをつかさどる脳の回路とは異なる」ため、甘噛みを放っておいたら本気噛みになるなどということはありません。(テンプル・グランディン著「動物感覚!アニマル・マインドを読み解く」)

むしろ、甘噛みを力づくでやめさせようとしたら、恐怖を感じて身を守ろうとし、攻撃的な行動に出る(本気で噛む)ようになる可能性も高いですから、逆効果になるでしょう。

だからと言って、手足にみみず腫れができるほどの甘噛みを放っておけ、とは言いません。

「噛み加減を知らない」ことが問題なのであって、甘噛みをすること自体が問題ではないのです。

はむはむと、むしろ心地いいくらいのソフトな甘噛みをするくらいであれば、別に許してあげてもかまわないですよね?

激しすぎて、時にうっすらと血がにじんでしまうくらいに加減ができていないから問題になるわけです。

痛ければ痛いということをきちんと伝えられれば、それはダメな噛み加減なんだとわかり、弱く噛んだときにほめてあげれば、その噛み加減は大丈夫だということがわかるはずなのです。

現に、私と遊んでいるときに強く噛んできた際、痛いからやめてほしいということを言葉(「痛い!」)と態度できちんと伝えたところ、2~3回で、Cくんは私のことは強く噛まなくなり、ソフトな甘噛みだけになりました。
(3回目は強く噛んではきたものの「本当にダメなのかな?」というような確認する感じだったので、私も「痛い」と低めの声でソフトに言っただけでした)

しかし、ママさんがやってみても強めの甘噛みをやめません。

私が男性ということ、そこまで慣れていない人だということもあり、「強く噛むのはやめておいた方が良さそうだ」と思った可能性もありますが、ママさんの場合は「ママは本気で嫌がってない」と思っている可能性があります。

「痛い!」という言い方ひとつ、態度ひとつとっても、本気度が伝わるような伝え方ができれば一番良いのですが、ママの「痛い!」が「獲物の悲鳴」にしか聞こえず、ママの動きでむしろ楽しくなってしまってしまっている可能性もあるので、どうやれば伝わるのか工夫してもらうことを提案しました。

自分の言い方や態度を見直してみることは大切です。

もちろん、それだけでは解決しない場合もあるので、噛み加減を教える方法をレクチャーし、実践していただいたところ、最近はハムハムと甘えるように噛む程度になってきたそうです。

ただ、興奮してしまうと、誤って強く噛んでしまうこともまだまだあるようですけれども、いずれ加減できるようになるはずです。

うかがう度に成長し、色々できるようになってきているCくんですので、気付いたら甘噛みもしなくなっている可能性だってありますから、今後も時々は練習してくださいね。