2016/02/15
胴長屋犬健の島田です。
前々回はマテを強化練習したパーソンラッセルテリアのJくん(♂1歳半)ですが、前回と今回のレッスンでは、ヒールウォークと散歩中のアイコンタクトを練習しました。
ヒールウォークは、犬が人の横について歩くことですが、Jくんは徐々に人の横について歩けるようにはなってきたものの、まだまだ不十分です。
足早になって人の前を歩くし、引っ張ることもあるので、人の横を歩くことを強化ながらも、ふらっと行きそうになったら、それを阻止し、自分の方に集中を取り戻す”飼い主さんの練習”も不可欠になります。
そこで、ヒールウォークをしながら、オヤツやオモチャなど、Jくんの興味を引きそうなものを置いておき、そちらに行きそうになったらNRMで止める(止まらなければ立ちふさがって阻止する)練習をしました。
Jくんはオヤツやオモチャの魅力に負けずに、がんばって人の横について歩く練習になります。
それよりも大変なのがパパさん、ママさんで、Jくんがふらっと行かないようにアイコンタクトをとったり、ちゃんと歩けたらほめてあげたり、オヤツやオモチャに行きそうになったらNRMで止めるか、止まらなければ立ちふさがったりしなければならず、やることが色々あるため、慣れるまではJくんよりも大変です。
それでも、室内でこれをお互いにしっかりできるようになれば、室内以上に刺激が多い実際の散歩でもヒールウォークができるようになるはずです。
オヤツやオモチャへの興味や執着心が強いとなかなかうまく歩けない場合も多いのですが、Jくんは最初に何度か失敗しただけですぐに勝手にオヤツやオモチャに近づいてはいけないと理解したようです。
その後は、オモチャを蹴飛ばして、追いかけたくなるように仕向けても、ちゃんとヒールウォークできるようになりました!
室内では大丈夫そうなので、今度は実際の散歩で練習です。
室内で練習してから出かけたこともあってか、いつもよりも引っ張らずに歩けたものの、まだ先に行ってしまうことも多いため、そこはアイコンタクトをとることで引っ張りを阻止します。
さすがにアイコンタクトの練習をしっかりされているだけあって、ほぼアイコンタクトで阻止できていました。
しかし、どんな犬でもそうですが、強い刺激があるとアイコンタクトがとれない場合もよくあります。
Jくんの場合も、マーキングの匂いや落ちている物、人の集団、ハトなどの刺激があると、そちらに意識を取られてアイコンタクトがとれないことがありました。
しかし、そういった刺激があっても、ちゃんとヒールウォークができたり、アイコンタクトをとれたりしたときにほめてあげることで、徐々に人の方を意識して歩けるようになってきます。
Jくんの場合も、繰り返しほめてご褒美(オヤツ)をあげているうちに、徐々にパパさんの方に集中するようになりました。
ただ、そんなJくんにとっても、特に「猫」という刺激は強烈なようです。
パパさんとママさんがしっかりトレーニングを行っているおかげで、大分引っ張らずに歩けるようになったJくんですが、猫がいるとスイッチが入ってしまって追いかけたくなってしまい、アイコンタクトもままなりません。
今回のレッスンでは、猫に突進しそうなJくんを阻止する練習をするうちに、オスワリして我慢することもできるようになりました。
Jくんも優秀ですし、飼い主さんもがんばられているので、最終回のレッスンでどのくらいにまで改善しているのか、結構楽しみなのでした。