2016/02/11
胴長屋犬健の島田です。
パーソンラッセルテリアのJくん(♂1歳半)のレッスンも終盤です。
前々回のレッスンでは、マテをしっかりできるように練習しました。
マテでは、時間と距離と刺激の3つの観点で、待っていられるように練習を行っていきます。
飼い主さんが10メートル遠ざかっても1分間待っていられるように、また、人が刺激を与えている状況でも待っていられるように練習していきます。
最初はとにかく0.5秒という短時間でも良いので待てるように練習し、ある程度待てるようになったら、飼い主さんが離れていって戻ってくるまで待っていられるように練習します。
Jくんは、ある程度の時間であれば動かずにいられるようになったのですが、飼い主さんが離れていくとどうしても追いかけようとして動いてしまいます。
よくよく観察してみると、飼い主さんが“Jくんが後を追いたくなる”下がり方をしていることがわかりました。
Jくんが動いてしまうのではないかと思い、若干“恐る恐る”という感じで後ろへ下がっているため、Jくんが釣られていたのでした。
そこで“堂々と”下がるようにしていただいたところ、3メートルくらい離れても待っていられるようになりました!
飼い主さんの“恐る恐る”という様子が見て取れたら、Jくんも不安になってしまい、飼い主さんが戻ってくるまで待っていられずに動いてしまいますよね。
飼い主さんがちょっと態度を改めるだけでも、愛犬が変わることはよくあります。
飼い主さんの様子を見て大丈夫な状況かどうか判断することも多いですから、できるだけ毅然とした態度でいようと意識することで、ワンちゃんの不安を取り除ける場合もあるのです。
そうやって飼い主さんが動きを変えることで待っていられるようになったJくんですが、次に刺激を与えた場合はどうだったでしょうか?
ここで言う「刺激」は、待っているJくんの回りをまわったり、手を叩きながらまわったりといった、動きや音などの刺激です。
屋外では、通行人や車、バイク、鳥や猫といった色々な刺激のシャワーにさらされますので、そういった刺激の中でも待っていられるように、まずは室内で軽い刺激を与えても待てるようにしていくわけです。
特に、散歩の時、Jくんは猫などを追いかけようとしてしまうようになってきたとのことで、そういう状況でも、アイコンタクトを取ったり、オスワリ・マテができるようにして、危険を回避できるようにするためには、こうした練習は欠かせません。
Jくんは、と言えば、やはり飼い主さんの動きに反応して動いてしまうのでした。
とはいえ、ほとんどのワンちゃんが刺激を与えた段階で動くことが多いですから、例え動いてしまったとしても、まったく落胆する必要はありません。
少しずつ練習を繰り返していって、慣らしていけば良いだけのことです。
いずれJくんも飼い主さんの指示を良く聞いて、しっかり待てるようになっていくでしょう!
最終回のレッスンでは、そんなJくんの姿が見られるはず?!