2015/08/26
胴長屋犬健の島田です。
さて、今日は、うちの看板犬クルゾンのことについて書いてみたいと思います。
クルゾンは、2013年1月30日生まれの2歳半のミニチュア・ダックスフンドの男の子です。
怖がりで警戒心が強く、人(特に子供)も苦手ですが、犬はもっと苦手なビビりさんシャイな男の子です。
特徴的な名前のせいか、由来を良く聞かれますが、海外ドラマ「スタートレックDS9」に登場する「クルゾン・ダックス」というキャラクターから取りました。
「ダックス」つながりということもありますが、「腕っ節が強く豪放磊落、いたずら好きで女たらしだがカリスマ性を持った有能な人物」というキャラクター設定があったため、そういう風に何にも動じないような魅力的なワンコになって欲しいと思って付けたのですが・・・ちょっと名前負けしてしまったようです(苦笑)
生後2ヶ月で飼い始めましたが、通常2~3ヶ月頃のパピーは好奇心旺盛で、色々な物に慣らしやすい時期(社会化期)で、生後4ヶ月頃には好奇心よりも恐怖心の方が強くなっていって、慣らすのにも時間がかかるようになっていきます。
しかし、クルゾンの場合は、どうも親兄弟から離された時期が早すぎたらしく、その影響もあるのか、生後2ヶ月ですでに好奇心よりも恐怖心の方が強く、部屋の中ならまだマシでしたが、屋外では色々な物を怖がり、オヤツも食べられないくらいだったので、慣らすのに苦労しました。
今でこそ、いや、今でもクルゾンはビビりで色々怖い物があるものの、それでもお散歩大好き、お出かけも大好きなクルゾンですが、当初は今の比ではないくらい怖い物が多く、特に、人・犬・車など動く物があるところでは固まってしまい歩けませんでした。
家に来て少し落ち着いた頃から抱っこして散歩していましたが、私の腕の中でずっとプルプル震えているし、通りがかりの人にオヤツをあげてもらおうとしても食べられない状態がずっと続いていたのです。
その後、ワクチンが終わった生後3ヶ月頃から自分の足で歩かせて散歩に行くようにしましたが、先ほど書いたようにやはり怖くて歩けないわけです。
怖がるからといって外に出さないのでは、生涯怖いままで終わってしまいかねませんので、無理せず、徐々に慣らしていきました。
普通に散歩できるようになるまで1ヶ月以上かかり、やっと楽しそうに散歩できるようになったと思ったら、ノーリードで散歩していたジャックラッセルテリア3匹のうち1匹に吠え立てられ、1匹に追いかけ回されたせいで、それまでは犬を見ると固まっていたくらいだったのに、必死で逃げようとするようになってしまったのです。
※そのときパピー用の首輪が壊れてしまい、逃げだしたのですが、アイコンタクトとオイデの練習をしていたおかげか、呼んだら戻ってきて事なきを得ました。
そのため、人と犬に慣らす目的で、生後4ヶ月頃から生後9ヶ月頃まで毎週末、計20回以上パピーパーティーに参加したりもしました。。(本当は参加できるのは生後6ヶ月頃までなのですが)
ただ、そこでも、他の犬とちょっと遊びっぽいことをしたのが1回、少し追いかけっこをしたのが2回くらいで(10回以上通ってやっと)、ちゃんと遊ぶところまでは行きませんでしたし、ほとんどは鼻先を突き合わせる挨拶程度をしただけで、あとは距離を取っているだけでした。
やはり親兄弟の元から早く離されすぎた影響だと思いますが、犬のボディランゲージが読めないため、相手が何を伝えたいかがわからないことから意思疎通ができず、不安になり、遊ぶこともままならないのだと思います。
当初は室内でも人に近づけず、オヤツを食べに行くこともできない場合も多く、パピーパーティーでも場所に慣れるまで5回以上通い、慣れてからやっとオヤツを食べられるようになるまでに数回かかり、そうやってやっと人に近づけるようになったくらいなので、人に慣らすのも大変でした。
それが、今では室内ならオヤツをもらえますし、屋外でもオヤツをもらうこともできることも多くなってきたので(ただし屋外では食べ慣れたオヤツでないともらっても食べられない)、少しずつではありますが成長の跡が見て取れます。
最近は、近づくことすら困難だった子が、大人しい小型犬なら近づいていけるようになり、何度か会って慣れれば、すぐ側にいても気にしないくらいになってきたのは、大きな成長でもあります。
とはいえ、未だに犬は苦手ですし、元気な犬はそれだけで怖くて逃げますし、大型犬は大きいだけで怖くて近寄れませんし、何度か柴犬に飛びつかれそうになったこともあり和犬にも近づくのは難しいため、時間を掛けさえすれば何とかなるとは思いますが、まだまだ短時間で慣れるのは困難だと思います。
クルゾンは1歳頃まではほとんど吠えませんでしたが、1歳を過ぎてから(性成熟してから)警戒や威嚇で吠えたり、ピンポン吠えもするようになってしまい、特に実家に帰ったときに来客があったときの警戒吠え・威嚇吠えはひどいものでした。
こういう問題行動を起こすようになった場合は、それが習慣化してしまうとなかなか止めさせられなくなっていくため、できるだけ早い内に手を打った方が良いので、ピンポン吠えの対策をしたり、来客に慣らしたり、NRM(No Reward Mark=ご褒美をもらえない合図)の練習をするなどして行きました。
ピンポン吠えはすぐになくなりましたし、半年後には来客にも吠えなくなったものの、一時期吠えが復活してしまってやり直したこともありますが、徐々に吠えずにいられる状況が増え、また突発的に吠えるのでない限りは、クルゾンの様子で吠えそうな雰囲気になったらアイコンタクトを取ったり、NRMで止めさせることにより、せいぜい含み吠え(口を閉じてワフワフと口の中だけで吠える吠え方)程度で済んでいます。
それでも、以前は、自宅では大丈夫になったのに、実家に帰省したときには、来客があったり、庭に誰かいると警戒吠え・威嚇吠えがひどいのは相変わらずでした。
ところが、先日帰省した時は、来客や庭に誰かがいても、含み吠えはしても、警戒吠えまですることはほとんどなかったのです。
以前は、朝、両親が起きてくる気配を感じて警戒して吠えることもありましたが、それもなくなりました。(いつもは私とクルゾンとフェレットのククだけですからね)
今回は実家に計10人集まることもありましたが、一度は会っていることもありますが、以前のように警戒して吠え立てることもなく、最初は警戒しても、すぐに慣れましたし、弟夫婦と甥姪たちとは仲良くなって一緒に遊べるようになったほどなので、本当に成長したものです。
吠えがゼロになった訳ではありませんが、ここまで来ると生活に支障がないレベルと言って良いでしょう。
ただし、ここで、もういいやと吠えの対策やトレーニングを止めてしまうと、吠えが復活するだけでなく、一層ひどくなってしまう場合もあります。
継続的なトレーニングは必要ですし、クルゾンに「吠えなくて良い」ということを伝えていく必要もあります。まだまだこれからですね。
ちなみに、クルゾンはちょっとしたトラブルで噛み犬になってしまい、生後7~8ヶ月くらいまでは、ちょくちょく本気で噛まれて流血していました。
最初は仰向けになったり、後ろ足を触られたり、尻尾を触られるのが嫌で噛んで来ていたのが、徐々に、爪切りや耳掃除なども嫌がって噛むようになってしまい、一時期はひどく困っていたものです。
リラックスポジション(足の上で仰向けに寝かすこと)もできないくらいだったので、その状況から、少しずつ関係性を再構築し、あるいは嫌なことを嫌でなくしていって、あるいは我慢できるようにして行きました。
生後9ヶ月頃に、リラックスポジションで寝てくれるようになったときには、涙があふれたものです。
今では慣れた人ならリラックスポジションさせられるくらいになっています。
そうやって慣らして行ったことで、今では噛まれて流血する事態になることはありません。
あとは、私の家族だけでなく、他の人ともすぐに打ち解けられるようになれば嬉しいですし、犬にも(遊べないまでも)挨拶できるくらいにはなって欲しいものですが、そう簡単に思い通りになってくれるわけではないので大変です。
それこそ、私からしてみると、単に元気が良くて愛想の良いジャックラッセルテリアだとしても、クルゾンにしてみたら、勢いよく襲いかかってくる傍若無人な生き物にしか見えていないのかもしれませんから・・・
とりとめの無い文章になり、長くなりましたが、以上クルゾンの紹介でした。