2015/08/05
胴長屋犬健の島田です。
昨日は、近所で『江東花火大会』が行われました。
ここ3回は、うちの看板犬クルゾンと一緒に散歩がてら花火見物をしています。(花火の様子)
クルゾンは、環境音のCDや動画を聞かせていたこともあってか、当初から花火の音は怖がることもなかったので、昨日も最初の一発目こそ、ちょっとビックリしてましたが、それ以降は気にしていませんでした。
ただ、花火の音は大丈夫なのですが、人混みが苦手なので、結局、私の足の間に避難するか、抱っこするかのどちらかでした(笑)
商店街は大丈夫になったクルゾンなのですが、イベントの人混みは苦手なので、慣らす意味もあっての花火見物なのですが、昔は人混みではオヤツも食べられなかったものの、今ではオヤツも食べられるくらいに成長しました。
ちなみに、クルゾンは、雷や和太鼓などの大きな音も平気なようで、犬の吠え声や草むらのガサガサする音などを警戒することはあるものの、それほど音に関して恐怖を感じるということはないようです。
昨日は、クルゾンの他にも大人しくしている見物客の愛犬もいましたが、そうやって音をあまり怖がらなければ良いものの、中には過剰に怖がる犬もいます。
パニックになって逃げ出してしまうだけならまだしも、交通事故に遭ってしまうケースもありますから、注意してあげたいところです。
音恐怖症になる理由
特定の音が怖い子もいれば、色々な音を怖がる子もいますが、音がするとパニックになったり、身体的症状(震え、よだれ、嘔吐など)が現れたり、音が鳴り止んでからも症状が続くようであれば、それは「音恐怖症」(騒音恐怖症)という恐怖症であると言って良いでしょう。
音恐怖症になる理由は、第一に、先天的(遺伝的)な理由が考えられます。
そもそも遺伝的な要因により、不安を感じやすく、ちょっとした音に過剰に不安・恐怖を感じてしまうのです。
特に、牧羊犬(ボーダーコリーなど)は「雷恐怖症」になる割合が高く、おおよそ4割が同時に「分離不安症」を抱えているというデータもあります。
第二に、後天的な理由で怖がるようになったことが考えられます。
その音がしたときに恐怖を感じるような事が起こり、それからその音を聞いただけで恐怖がよみがえるようになってしまうことがあります。
特に、花火や雷の場合、大きな音と共に、ビリビリとした振動が伝わってきますので、それに対して危機感を抱いてその場から逃げだそうとしたり、恐怖を感じて身体的症状が現れるようになることは十分に考えられます。
また、老化によって外的刺激に敏感になったり、今までは気にならなかった刺激に対して不快感を感じやすくなることがあり、そのため音恐怖症になる場合もあるようです。
もちろん、聞き慣れない音がしたときには、もしかすると危険が近づいている可能性もありますので、本能的に警戒し、安全かどうかを見極めるまで、逃げる体勢を取るような反応はあってもおかしくありません。
しかし、それが度を超してしまい、実際には危険ではないのに過剰に反応し、恐怖からパニック状態に陥ったり、嘔吐や下痢をするようになるなどの症状が現れるようでは、日常生活に支障を起こす可能性もあります。
音恐怖症にならないためには?
遺伝的になりやすい犬種の場合も、後天的に音恐怖症になる場合も共通していますが、社会化期(生後3ヶ月まで)から音響CDやYoutubeなどの動画を利用して、花火や雷などの色々な音を聞かせて慣らしたり、自信を付けさせる(不安を感じにくくさせる)ために、色々な社会化トレーニングを行うなどの予防も必要になります。
花火や雷の場合には、音だけでなく振動に対する恐怖である場合もあるので難しいですが、高性能の音響機器を使うなどして、少しずつ音を上げながら、その中で遊んであげるなどして慣らし、最終的には大音量でビリビリと振動する中でも遊べるようであれば問題ないでしょう。(お金がかかりそうですし、近所迷惑にもなりそうですが)
そもそも生き物の多くが予測できない大きな音は苦手であり、犬も例外ではありませんが、そうやって慣らして行くことで、音に対する不安を取り除いていくことができます。
クルゾンの場合は、音響CDや動画も使いましたが、例えば、初めての雷のときに、近くに落雷している中で一緒に遊ぶなどしていました。
音恐怖症になるかならないかは先天的な要因も大きいですが、予防するためにも、できることは色々してあげて欲しいと思います。